その奇妙な「エイリアンの巨大構造物」の星は今また暗くなりつつある

その奇妙な「エイリアンの巨大構造物」の星は今また暗くなりつつある

2015年後半、天文学者たちは遠く離れた恒星の周りで不条理な出来事が起きていることに気づいた。巨大な何かが、その恒星の光の20パーセントほどを遮っているようだった。

これは惑星にしては大きすぎる。彗星かもしれないし、エイリアンが作ったダイソン星団かもしれない。問題は、科学者が考え出した仮説のどれも(エイリアンに関するものも含め)データと合致しないということだ。そのため、科学者たちは、この星の周囲でまだ発見されていない現象が起こっていると考えるに至った。

天文学者のタベサ・ボヤジャン氏とその同僚たちは何年もの間、謎の光の減少が再び起こるのを待ち続け、より多くのデータを収集して謎の真相を解明しようとしてきた。そして今、ついに星は再び暗くなりつつあるようだ。

研究者たちは昨日も光度が下がっているのではないかと疑っていたが、今朝アリゾナ州フェアボーン天文台は、恒星が3%暗くなったことを確認した。(比較すると、木星サイズの惑星が恒星の光を遮るのはせいぜい1%だ。) 研究チームは、アマチュア天文家や大型天文台に、望遠鏡をこの恒星に向け、データ収集に努めるよう呼びかけている。スウィフト、ケック、フェアボーン、リックの望遠鏡は、この取り組みに協力する天文台の一部である。

特に天文学者たちは、異なる波長で星がどのように見えるかを見たいと考えている。異なる物質は、ある波長を遮り、他の波長を遮らないため、光を遮っている可能性のある星周物質を特定する手がかりが得られるからだ。

「タビーの星」からの光は、これまでに3パーセント減少している。天文学者たちは、光が今後も減少し続けるのか、またもし減少するとしたらどのくらいの期間続くのか確信が持てない。ライブストリーム

光を遮っているのが塵なら、スペクトルは青色と紫外線の波長に大きな落ち込みを示すはずだ。もしそれが巨大な彗星の家族のような他の物体であれば、観測結果はその物体から余分な熱が放射されていることを示すはずだ。これまでのところ、その余分な赤外線はつかみどころのないままだが、ペンシルベニア州立大学の天文学者ジェイソン・ライト氏は、今夜から始まる観測がその最初の証拠となるかもしれないと語った。

もしそれがエイリアンの巨大構造物、あるいは何らかの内部プロセスであるなら、すべての波長が同じように暗くなるはずだ。トリチウムや人工元素などの奇妙な特徴はエイリアンの存在を示すかなり強力なヒントになるだろうが、そのような驚くべき主張を証明するには途方もない量の証拠が必要になるだろう。

ライト氏は、早ければ明日の夜までに予備的な結果が出るかもしれないが、その他のデータの分析にはさらに時間がかかるだろうと述べた。

「今週末にパズルを解けるとは思わない」とライト氏は言うが、パズルを解くためのデータを収集するのは今週末になるかもしれないと付け加えた。

この投稿は、2017 年 5 月 19 日午後 2 時 (東部標準時) から開始されるライブ ストリームの情報を含めるように更新されました。

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