これまで発見された最大のクエーサーは、天の川銀河全体の100倍の明るさで燃えている

これまで発見された最大のクエーサーは、天の川銀河全体の100倍の明るさで燃えている

天文学者たちは、クエーサーと呼ばれる超高輝度核が天の川銀河全体の100倍のエネルギーを燃焼している銀河を発見した。

理論上は、これほど強力なクエーサーが存在するはずと長い間予測されてきたが、新たに発見された SDSS J1106+1939 として知られる天体は、これまで観測された天体の中で群を抜いて最もエネルギーが強い。このクエーサーは、中心にある超大質量ブラックホールによってエネルギーを得ている。

科学者たちは、ESO の超大型望遠鏡に取り付けられた X シューター分光器を使用してこの発見を行なった。分光器はクエーサーから発せられる光をその構成波長に分割し、天文学者がクエーサー付近の物質の動きを観測できるようにした。研究チームは、クエーサーが毎年太陽 400 個分に相当するガスと塵を毎秒約 5,000 マイルの速度で噴出していると計算した。

このような巨大な流出は、各銀河の中心にあるブラックホールが銀河の大きさにどのように影響するか、またなぜ宇宙に大きな銀河がそれほど少ないのかといった、いくつかの大きな宇宙の謎に答えることができるかもしれない。

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